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スタンリー・キューブリック

スタンリー・キューブリック監督の遺作と言われている『アイズ・ワイド・シャット』を夕べやっと観終わった。
3日がかり。
なんせ2時間40分あるから008.gif
キューブリックは、今から30年くらい前、東京に出てきてすぐくらいの頃に知った。
その頃は、まだ東京には2本立てとかでちょっと古い映画を上映してる小さな映画館がどの町にもあった。
私は、池袋の文芸坐のオールナイト上映で初めて、キューブリックの作品を観たんだけど、それはもうすごい衝撃・・・というか、当時はまったく理解できなかった。
そしてトラウマになってしまい、キューブリックって“怖い”みたいに私の脳にインプットされたのだった。
観たのは『時計仕掛けのオレンジ』。

これが、その予告編。



それが、この後たまたま仕事で観なきゃいけない状況とか、そのほかで、何度も観ているうちにわかるようになって行った。
理屈ではなく、感覚的に。
何が言いたい映画?とかキューブリックその人を語る人間はいっぱいいるけど、私にとってキューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』は、東京のオールナイト上映の映画館の空気や匂い、そして、あの時代・・・私が東京で手探りしながらも必死で前へと歩もうともがいていた時代の象徴だ。

スタンリー・キューブリック_d0228130_840399.jpgところで、夕べ観終わった『アイズ・ワイド・シャット』。
感想は、まず、ニコール・キッドマンがめっちゃきれい。
そして、ちょっとしたこころの動きを表情に表わすことができる演技力・・・天才的だと思う。
まさに、夫婦の心の動き(=嫉妬~猜疑心~妄想)を追っていってるのだけど、映画としての表現は、やっぱ、キューブリックだった。
で、これは、50歳過ぎてから観てよかったと思った。
夫婦にしかわからないこと(夫婦でないとわからないこと?)・・・キューブリックの表現は絶えずアンチ・テーゼだけど、やっぱどっか「基本」を押さえてるね034.gif

by mizunomari | 2011-04-07 08:31 | デイリーコラム | Comments(0)  

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